箱根駅伝ラジオ実況の表現力が参考になったので記録しておく。

箱根駅伝、「手に汗に握る」とはまさにこのことだという波乱の展開でしたねー。
初優勝の東海大学のみなさん、おめでとうございます。
今年はTVでなくNHKラジオで実況を聞いていたのだけれど、アナウンサーさんの描写力がすごく参考になったので、書き留めておこうと思います。
例えばこんな感じ。

〇〇大学の〇〇(選手名)が見えてきました。
薄紫色のユニフォーム。
フレッシュイエローのパンツが日陰では鮮やかに目立っていましたが、いまは日差しをあびて輝いて見えます。
足もと右前方に落ちる影を見ながら走っている形です。
白い手袋をしている。その手を大きく振っています。
片側2車線の歩道側を走っている。少し蛇行していますね。
やや苦しそうな表情だ。あごが上がっている。気温が上がってきたか。
木漏れ日を浴びながら走っている。

どうですか。
ありありと情景が浮かんできますよね。
わたしが文章を書く時には、うーん、何かいい表現ないかな〜と頭を捻りながら書いているのだけれど、彼らは瞬時に適切な表現を選択して実況しています。すごい。

個人的に、ユニフォームを言い表す時の色の表現の細かさが印象に残りました。
ただの「黄色」ではなく「フレッシュイエロー」とか、「紫」ではなく「薄紫」とか。
わたしは仕事柄たくさんの色と接していて、色の名前を言われると反射的にその色が脳裏に浮かぶので、選手の走っている姿を鮮明に思い描くことができました。
たくさんの選手がいて様々な色のユニフォームを着ているから、ただ「黄色」「紫」と表現すると被ってしまうことがあるのでしょう。こういう風に言い分けた方が伝わりやすいですよね。

他にも、

サングラスをしている。手袋はしていない。オレンジ色のシューズ。

といった、身につけているものの描写。
「身につけていない」ものも表現するっていうのに、なるほどと膝を打つ思いでした。
手袋やサングラスを身につけて走る選手が多いから、「つけていない」というのも特徴になるもんね。
また、「沿道の人たちが手袋をしていませんね。」というコメントで、例年よりも暖かい(目に見えない気温のこと)を伝えていました。

あとは「走る」についての表現。

跳ねるように走っている。
淡々と走っている。
全身を使って走っている。
軽い走りだ。まだ足が残っている。

同じ「走る」でも全く違う姿をイメージします。
「足が残っている」というのは、東海大の小松選手が遊行寺の坂を走っている時に、解説の金哲彦さんが使っていた表現ですが、マラソン界では「体力を温存していて、まだ疲れていない」時にこういう言い方をすると。
へー、ロードバイク界でもそういう言い方するから同じだね。

また、「(9区の横浜駅付近で)選手は視界に入る対象物が流れていく速さで自分のスピードを計っており、道幅が狭くなると感覚がわからなくなり走りにくい。」とか「(8区で東海大と東洋大のふたりが競り合うシーンで)小松選手の夢は乃木坂46のライブを最前列で見ること、鈴木選手の夢は旅館の中居さんになること。大学生らしい夢ですよね(スタジオほっこり)走り方も夢も対照的な2人が競り合うというのがとても良いですよね。」というコメントとか、ちょこちょこ入ってくるトリビア的な情報が面白くレースをより味わい深いものにしていて良かったです。

来年もラジオで聞こう。


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花咲マリサ

花咲マリサ

イラストレーター、フラインストラクター。 このブログでは街中でみかけたスタイルのある人や、日々学んだこと、フラのことについてイラストでご紹介しています。 詳しいプロフィールはこちら